四季折々

体験した作品の備忘録

ARIA The BENEDIZIONE

 これで終わりなのが悲しい
 最終章は藍華と晃さんを中心に姫屋のお話。個人的には一番シナリオ好きだったかな。過去を振り返りつつ現在のお話を進めて未来へ目を向けるって一連の流れが一番自然に作られてた気がする
 前作前々作に比べて圧倒的に主役への焦点が厚く、ほとんど藍華と晃さんの過去の話で進行していったのは、60分でこの話作るならもう主役2人に絞らざるを得なかったんだろうなと納得した。晃さんがあまりに美しく男前すぎて夢小説みたいだった。実は3人娘のなかで一番こじらせて不安定と噂の藍華だけあって過去はそれに輪をかけた難しさなのに、ことごとくイケメンムーヴで心を通わせて最終的にずっと追いかけてたとまで言わしめる手腕は惚れるわこんなんってなったよ
 伝統あるゴンドラを呪いと言い捨てて受け継がないと言った序盤では最終的に考え直して受け継ぐのかなと思ってたけど、伝統を受け継いでバトンを渡すだけでいいのか、それなら私である理由はなんだと考えてしまう呪いが自分の中にあって、過去を受け継ぐのではなく自分が伝統の始まりになりたいってはっきり言いきったのがなるほどなぁと感心した。凡才で粗悪品でなんて卑下してたのが立派になってまぁと晃さんの気分だった。アリシアさんに憧れてウンディーネを目指したけど、晃さんを師匠に持つことができたのが本当に大きな幸運だったし、晃さん自身も救われたんだろうな
 お約束のタイトル表示、お約束の会話、そして全編通してシリアスを含めつつも優しく暖かな世界と、ARIAとは何かを外れないよう細心の注意を払ったんだろうなぁと思わせる素敵な作品だった。エンディングロールの1期からの映像振り返りつつウンディーネ流すのは反則だよこんなの感動するに決まってんだろみたいな謎のハイテンションで感無量だった
 いつまでもこの世界に浸っていたかったなぁ…やっぱり最後の最後にARIAカンパニー編やったりしません?